猫の寄生虫病
投稿日 : 2015年9月16日 |
カテゴリー :
動物病院,
病気
- 回虫症
子猫で良く診られる寄生虫症です。5cm~10cm位の細長い白い虫を吐いたり、便に付いて出たりします。母猫からの母乳からの感染が主な原因です。回虫の卵は比較的簡単に検便で確認できます。子猫での検便検査は重要です。駆虫は動物病院で簡単にできます。
- 鉤虫症
母乳からの感染が主です。小腸に食い付いて寄生し、多く寄生すると貧血や黒色便、血便になることもあります。検便で検査が可能です。駆虫は簡単にできます。
- 条虫症
猫では瓜実条虫が最も多くみられます。猫の肛門周囲や便に片節が確認できます。ノミがこの寄生虫を媒介します。予防にはノミの予防、駆虫は動物病院で簡単にできます。屋外にでる猫はマンソン裂頭条虫が寄生する可能性があります。この寄生虫はヘビ、カエル、トカゲ、鳥などを猫が補食することによって猫に寄生します。駆虫には瓜実条虫より多くの用量の駆虫薬が必要です。
- 犬糸状虫症(犬フィラリア症)
犬で良く知られている病気ですが、猫でも感染します。症状は重篤です。犬と同じように予防薬があります。
- 原虫感染症
猫で多くみられるコクシジウム症があります。検便で寄生虫卵を確認できます。子猫の下痢、血便、粘血便などが主な症状です。駆虫薬で治療します。その他にジアルジアも下痢の症状が主です。駆虫薬で治療します。トキソプラズマは妊婦への感染で重要です、猫のトキソプラズマは抗体検査ができます。日和見感染であまり症状をださないクリプトスプリジウムも原虫の仲間です。