猫のリンパ腫(リンパ肉腫)
猫の消化管型のリンパ腫です。回腸と結腸の境目で腫瘍が増大し腸管の内腔が狭くなって通過障害を起こしていました。写真1は術前のレントゲン写真です。写真2では腸管の壁が肥厚し内腔が狭いのがわかります。写真3は狭窄した前方で腸内容物が硬く充満して通過障害を起こしていました。写真右は回腸側からみたものです、内腔がほとんど確認できません。術後は食欲も出て退院しました。
患部を切開してみると腸壁が明らかに肥厚し、腸内腔が著しく狭い。
狭窄部の前方で内容物が通過障害を起こしている。
腸内腔が狭窄している。
猫の前縦隔洞にできたリンパ腫です。呼吸困難な臨床症状が特徴です。写真は初診時のレントゲン所見、心臓の陰影は不明、肺が縦隔部にできた腫瘤のため背側に変位して小さくなっています。
写真は左側胸部第4肋間からの超音波検査による横断像です、前縦隔部に辺炎が高エコーで内部が低エコーな腫瘤が確認できます。
写真はその腫瘤部の細胞診です、やや赤血球が混在していますが、明らかに大型のリンパ球様細胞が多数確認できます。腫瘍細胞の核分裂らしき像も確認できました。
写真は化学療法3日目の所見です、完全ではありませんが心臓の陰影が確認できます。肺も胸部全体に拡張しています。
写真は治療後2週間後のレントゲン写真です。一部腫瘍が確認できますが、ほぼ腫瘍は縮小し正常に近い状態までになっています。この症例は1年前の1歳齢の時に下顎リンパ節の腫脹、神経症状、元気消失、猫白血病抗原陽性で、治療後完全寛解し、約1年の間元気でした。写真は同症例の数ヶ月後に右前眼房内に再発した所見です。この症例は白血病ウイルス抗原検査は陽性で、白血病ウイルスが関連していると思われました。
脾臓のリンパ腫です。写真のレントゲン所見は前腹部腹側に腫瘤が確認できます、胸部心臓尾側にも腫瘤が存在する。
写真は脾臓腫瘤部の超音波所見です、大型の低エコー性の腫瘤で網目状の構造があります。
写真は腹部左側からの脾臓部の超音波所見です、低エコーな病変が多数存在します、肝臓の一部にも病巣らしきものがあります。
写真は脾臓腫瘤部の針吸引による細胞診所見です。大型核リンパ芽球細胞が多数認められる。細胞は不整形で大型で細胞質も広く、細胞質には空泡も存在する。このタイプのリンパ腫は猫ではわりと多く発生するようである。
猫の消化管型のリンパ腫です。回腸と結腸の境目で腫瘍が増大し腸管の内腔が狭くなって通過障害を起こしていました。写真1は術前のレントゲン写真です。写真2では腸管の壁が肥厚し内腔が狭いのがわかります。写真3は狭窄した前方で腸内容物が硬く充満して通過障害を起こしていました。写真右は回腸側からみたものです、内腔がほとんど確認できません。術後は食欲も出て退院しました。
患部を切開してみると腸壁が明らかに肥厚し、腸内腔が著しく狭い。
狭窄部の前方で内容物が通過障害を起こしている。
腸内腔が狭窄している。
猫の前縦隔洞にできたリンパ腫です。呼吸困難な臨床症状が特徴です。写真は初診時のレントゲン所見、心臓の陰影は不明、肺が縦隔部にできた腫瘤のため背側に変位して小さくなっています。
写真は左側胸部第4肋間からの超音波検査による横断像です、前縦隔部に辺炎が高エコーで内部が低エコーな腫瘤が確認できます。
写真はその腫瘤部の細胞診です、やや赤血球が混在していますが、明らかに大型のリンパ球様細胞が多数確認できます。腫瘍細胞の核分裂らしき像も確認できました。
写真は化学療法3日目の所見です、完全ではありませんが心臓の陰影が確認できます。肺も胸部全体に拡張しています。
写真は治療後2週間後のレントゲン写真です。一部腫瘍が確認できますが、ほぼ腫瘍は縮小し正常に近い状態までになっています。この症例は1年前の1歳齢の時に下顎リンパ節の腫脹、神経症状、元気消失、猫白血病抗原陽性で、治療後完全寛解し、約1年の間元気でした。写真は同症例の数ヶ月後に右前眼房内に再発した所見です。この症例は白血病ウイルス抗原検査は陽性で、白血病ウイルスが関連していると思われました。
脾臓のリンパ腫です。写真のレントゲン所見は前腹部腹側に腫瘤が確認できます、胸部心臓尾側にも腫瘤が存在する。
写真は脾臓腫瘤部の超音波所見です、大型の低エコー性の腫瘤で網目状の構造があります。
写真は腹部左側からの脾臓部の超音波所見です、低エコーな病変が多数存在します、肝臓の一部にも病巣らしきものがあります。
写真は脾臓腫瘤部の針吸引による細胞診所見です。大型核リンパ芽球細胞が多数認められる。細胞は不整形で大型で細胞質も広く、細胞質には空泡も存在する。このタイプのリンパ腫は猫ではわりと多く発生するようである。