静岡県静岡市葵区千代田のアットホームな動物病院です。犬猫の健康寿命を延ばすための予防獣医学に力を入れています。犬猫の病気予防・検査・診療・診断・治療・健康診断・避妊手術・去勢手術・狂犬病予防注射・混合ワクチン・フィラリア予防・ノミ予防・マダニ予防・食事管理・しつけなど動物病院でお気軽に御相談ください。

犬の腫瘍

リンパ腫(リンパ肉腫)
リンパ腫は悪性腫瘍の中で頻度の高い病気です。基本的には化学療法剤による治療が一般的です。治療による反応が良くても、長期の予後は要注意です。継続の治療には費用もかかります。
写真は左目の眼窩に腫瘤ができ目がやや突出し瞬膜が露出しています。(治療前)
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写真は口唇粘膜の腫瘤です。(治療前)
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写真は治療後4日目です、左目、口唇の隆起はほぼ正常になっています。(治療後)
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乳腺腫瘍
犬の乳腺腫瘍は大まかに約50%が良性腫瘍、残り約50%が悪性腫瘍です。また良性のものが悪性に変化するとも言われます。悪性の程度も低いものから炎症性乳癌といわれる極めて高いものまで様々です。また肺などへの転移率が高いです、転移が判明してからの余命は約1ヶ月から長くて3ヶ月程度です。雌犬での発生がほとんどです。予防はご存知の方が多いと思いますが、早期の避妊手術です。初回発情前の避妊手術での乳腺腫瘍の発症率は0.05%とも言われ、未避妊の雌では避妊雌の犬に比べ乳腺腫瘍のリスクが7倍になるというデータもあります。発情を年2回繰り返す毎に乳腺腫瘍の発生率が高まります。繁殖を考えていないのなら早期の避妊手術をおすすめします。写真1の症例は肉眼的に炎症性の乳癌が強く示唆されたため積極的な治療を勧めたが、緩和治療として部分的な腫瘍切除にとどめた。(手術前)
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写真は術後の所見。病理組織検査の結果乳腺癌であった。(緩和手術後)
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写真は術前の胸部レントゲン所見、特に問題なく正常な所見である。
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写真は手術の3月後に肺へ転移した所見である。悪性の乳腺癌の場合、肺転移となりその後1~2ヶ月の経過で亡くなってしまうケースがほとんどである。くどいようであるが早期の避妊手術が第一の予防である。
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悪性黒色腫(メラノーマ)
悪性の代表格の悪性黒色腫です。一般的には口腔、皮膚、眼などに発生します。写真は肛門の粘膜移行部に発生した腫瘍です、一般に粘膜移行部のものは悪性度が高いと言われています。この様に粘膜移行部に発生するメラノーマは一般的に悪性度が高く、積極的な治療をして長期の予後は成績が悪いのが実情です。
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写真は口唇の粘膜移行部の腫瘍です、腫瘍は黒くありませんが組織検査で悪性黒色腫でした。
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写真は顕微鏡下での腫瘍細胞です。細胞内に多量の メラニン顆粒を保有しています。
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肥満細胞腫
皮膚肥満細胞腫と消化管の肥満細胞腫がよく知られています。皮膚型は一般的には隆起した潰瘍病変や単純な腫瘤の場合もあります。重要な予後因子は組織学的グレードであるので、必ず病理組織検査が必要です。転移は局所リンパ節、肝臓、脾臓、骨髄に認められる。また肥満細胞がヒスタミン顆粒を放出しますので痒みがあり、足で引っ掻いたり、口でなめて微小な出血などを繰り返します。消化管型の場合は発見が遅れ、高率に転移し全身に広がっている場合が多く予後は悪い。早期に発見し積極的な治療で完治する場合も多いのが、この腫瘍の特徴です。外科的切除、放射線療法、転移性、播種性のものに対して化学療法を実施する。
顎の下に発生した皮膚肥満細胞腫。
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写真は腫瘍部の細胞診所見です。腫瘍細胞内に紫色に染まるヒスタミン顆粒を多量に含む。
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写真は細胞診の強拡大所見です。
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口腔内線維肉腫
悪性腫瘍です。周囲に浸潤していき組織を破壊します。大きくなり咀嚼に問題がおき、出血等で重度の貧血などを呈し死亡します。積極的治療は外科手術です。顔の外貌が変化します。
写真は上顎臼歯部付近に発生した線維肉腫です。
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写真は下顎犬歯付近にできています。ゴールデンレトリバーです。この犬種は悪性の腫瘍になる確率が高いように感じます。
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基底細胞腫
皮膚の一番底にある基底細胞が腫瘍化することにより、体表に腫瘤を形成します。発生する場所は頭頚部、肩部に多く発生がみられる。ほとんどの腫瘍は完全切除により予後良好であるが、時間が経過すると組織に深く浸潤していきます。外科的に完全切除することが基本的治療です。
写真は頚部に発生した基底細胞腫。
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写真は肩部に発生した基底細胞腫。
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皮膚組織球腫
比較的若い犬に発生し、良性の腫瘍です。局所的で、円形で硬いものが一般的です。この腫瘍は自然に退縮するものが多い。全身性に発生する場合は注意が必要である。
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形質細胞腫
体幹、四肢、頭部、口腔内に隆起した結節状病巣を形成する。生物学的挙動は良性である。多発性骨髄腫への移行がないか注意深く経過観察が必要である。写真は口腔内の声門部付近に発生した形質細胞腫、腫瘍が気道入口を塞ぎ、呼吸困難な症状を呈していた。
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写真は手術前の患部レントゲン所見。声門付近に円形の腫瘤が確認できる。
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写真は手術後1ヶ月後のレントゲン所見。異常な所見は認められない。
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皮脂腺上皮腫
単発性もしくは多発性に発生し、いぼ状から隆起性病変で潰瘍を伴う場合がある。皮脂腺腫瘍のほとんどは四肢、体幹部、眼瞼、頭部に発生する。写真は大腿部に発生した皮脂腺上皮腫。外科的切除で良好である。
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皮内角化上皮腫
毛包起源の良性腫瘍である。写真は一見腹部という発生部位から潰瘍、炎症を伴った乳腺癌のような印象受けるが、皮内角化上皮腫であった。外科的切除で経過は良好であった。
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犬の精上皮腫(セミノーマ)
睾丸の精巣の中で精子をつくる細胞が腫瘍化したものです。良性の腫瘍です。高齢とともに発生率は高まります。この症例のように潜在睾丸からの発生率は約30%位です。まれに雌化傾向を示します。
この症例も右ソケイ部の潜在睾丸が腫瘍化したものでした。
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摘出した腫瘍化した睾丸です。
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