• 甲状腺機能亢進症
    甲状腺が腫れて甲状腺ホルモンを過剰に放出し全身に影響がでる病気です。このホルモンは代謝を活発にし、よく食べ活発になるので、一見病気には見えません。しかしそのまま放置しておくと、老化が早まり燃え尽きたようになります。一般的に10歳を超えたころから発症します。症状は食欲増加、体重減少、活動性がたかまる、落ち着きがなくなる、性格が激しくなるなどです。病状が進むと多尿、毛艶が悪くなり、、嘔吐、下痢、筋肉萎縮などです。初期の症状から飼い主はまず病気とは考えないでしょう。そのため発見が遅れる病気です。10歳以上の猫で約1割はこの病気を持っているとも言われます。10歳過ぎたら健康診断で血液検査で甲状腺ホルモンの量を測定することをお勧めします。
  • 糖尿病
    血糖値(血液中のグルコースの値)は膵臓から分泌されるインスリンの作用で、ほぼ一定に保たれています。そのインスリンが出なくなったり、出てもうまく作用しなくなって高血糖が続く状態を糖尿病といいます。症状は多飲多尿や食欲増進などです。
    糖尿病の診断空腹時の血糖値が高く、尿に糖が出ていれば糖尿病が考えられます。また尿中にケトン体が出ていれば、かなり進んだ重篤な糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシス)が考えられます。
    糖尿病の治療重篤な糖尿病の場合は動物病院で危機を脱するまで入院治療し、その後自宅でのインスリン治療を開始します。定期的な検査をしインスリンの量を調整します。インスリンの量が多すぎると低血糖に陥ります。砂糖水を飲ませ、すぐに動物病院で診てもらいましょう。また食事管理が非常に大切です。インスリンとの兼ね合いや、肥満の猫では体重減量も必要なので、動物病院での指示されたフードとその量をしっかり守りましょう。
  • 脱水症
    体の約70%は水が占めています。体を維持するために水はかかせません。体の水分が欠乏した場合を脱水といいます。水が口から入る量が少なくなった場合、また嘔吐や下痢、多尿で捨てられる水が多い場合も脱水になります。食欲不振だけでも脱水します。動物病院で水分を補給します。投与は状況により経口補液、皮下輸液、静脈輸液のいずれかで補給します。