イリノイ州動物毒素コントロールセンター(APCC)は2009年の家庭内で発生したペットの有害物質のTOP10を発表した。

有害事例140,000件もの事例を扱った。以下TOP10を有害物質別で紹介する。これら事例は日本でも参考になると思います。

TOP10 有害化学物質

175件を扱った。エチレングリコール不凍液、塗装用シンナー、排水溝用洗剤、プールまたは温泉などに含まれる化学物質はペットに大きな危険をもたらす。胃腸の不調、抑鬱症、呼吸困難、薬品火傷を引き起こす。

TOP9  園芸用製品

329件を扱った。ある種の肥料や園芸用製品は外飼いの猫や犬には有害である。肥料により胃に不調、腸に障害を引き起こした事例を確認した。

TOP8  重金属

3,304件の事例を扱った。鉛は特に有害で塗装された木片、リノリウム、古い家が解体されたた時に出る鉛のくずなど。

TOP7  家庭用洗剤

4,143件の問い合わせを受けた。漂白剤、中性洗剤、殺菌剤はペットが飲み込むと深刻な胃腸の痛みや呼吸器系の炎症を引き起こす恐れがある。 

TOP6  殺鼠剤

6,639件の誤って殺鼠剤を飲み込んでしまったペットの報告を受けた。殺鼠剤の種類にもよるが、出血、発作、腎臓障害などの致命的な症状を引き起こす。

TOP5  獣医師から処方される薬品

7,680件の事例を取り扱った。良かれとおもっての飼い主の誤用や不適切な与え方をしてしまう事例。非ステロイド系抗炎症薬、フィラリア予防薬、寄生虫の予防薬、抗生物質、ワクチンそしてサプリメントなどが例としてあげられる。

TOP4  植物

7,858件の一般家庭に存在する植物についての問い合わせがあった。家庭によく見られるツツジ、サゴヤシ、ユリ、カランコエ、シェフレラなどはペットにとって有害です。特にユリは猫にとって猛毒で少量でも腎臓に影響し命に関わる程の危険がある。

TOP3 人間の食べ物

17,453件以上の事例を占める。ブドウ、レーズン、アボカド、ガムに含まれるキシリトール等の人間の食べ物は動物達に深刻な障害をもたらし得る。最も有害な食べ物のひとつは大量のメチルキサンチンを含むチョコレートだ。かなりの量を飲み込んだとしたら、吐き気、下痢、動悸、極端なのどの渇き、尿意、興奮などが起こりうる。

TOP2  殺虫剤

29,020件の問い合わせは殺虫剤に関するものであった。最も多い事故はノミダニ用製品の誤用だ。つまりペットのノミ取り治療として殺虫剤を使用してしまうなどである。どのようなノミダニ対策の予防治療は前もって掛かり付けの獣医師と相談する事が重要だ。

TOP1 人間用医薬品

45,816件の処方箋や店頭販売の薬品についての問い合わせがあった。痛み止め、風邪薬、抗うつ剤、サプリメント類などがあげられる。ペットはカウンターやテーブルから薬を取ったり、たまたま床に落ちた薬を食べてしまったりする。薬品類は手の届きにくい戸棚に保管しておくことが大切である。

以上がアメリカAPCCでの報告です。日本と少し事情が違う場合もあるとおもいますが、参考にしてください。